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開かないふた

夫が仕事に行った後に食パンを焼き、ジャムを塗ろうとする。瓶のふたが開かない。ウォーターボトルに水を足したい。ボトルのふたが開かない。

 

 

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夫には日ごろから10分の1の筋力しか日常生活では使ってくれるな、とお願いしている。私は中学生のころの握力検査で、驚異の7kg(女子中学生の握力の平均は約25kg)という数値をたたき出した腕力ゼロの女である。あなたとは身体の構造が違う、との説明つきで。

 

開かないふたがあるたびに、夫に電話をかける。「ふたを強くしめるなって言ってるやろー!!」と一方的に叫んで電話を切るようにしている。夫が仕事中でも、ジムでトレーニングをしていても、誰かと遊んでいてもそんなのしったこっちゃない。狂っていると思われてもかまわない。だって開かないものは開かないし、私が狂った嫁というのは誰でも知っている。

 

帰宅後「結局どうやって開けたの?わざわざ電話かけてくるってお前ほんと頭おかしいよな」とケタケタ笑いながら言われる。ゴム手袋をはめて力いっぱいひねること10分、ようやく開けられたと説明する。普段使っていない筋肉を使ってこちらはくたくたである。

 

夫の首を絞めて痛めつけてやりたいが、絞めたところで夫の首には通常の人以上に筋肉がついているので、握力7kgでは到底太刀打ちできない。夫は今日もジムに行った。私は毎日泣いている。ふたが開けられなくて。